2011年9月30日金曜日

おかしくない?『おくのほそ道』の時刻解説

 芭蕉が多賀城を通過したのは元禄二年五月八日(陽暦一六八九年六月二十四日)。

 多くの解説書はこの日「巳ノ尅(午前十時)」に仙台国分町を出、十符菅、多賀城碑を見、「未ノ尅(午後二時)」に塩竈神社前の宿でお茶漬けをたべた、と解説している。

 この間わずかに四時間。

 はたして可能だろうか。

 芭蕉については「あんなに早く歩けるはずがない」と忍者説も出る始末。

 しかし誤りは江戸時代の時刻制度を「定時法」と理解することにある。

 当時の時刻制度は「不定時法」だった。

(第五章、第八章)

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