2011年9月30日金曜日

西行が死んだとき桜は咲いていた?

生前に西行が詠んだ「願はくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃」は超有名。
「できることなら桜が咲いている春に死にたいものだ。しかもお釈迦様が亡くなったといわれる二月の十五日頃に」という意味。
そして建久元年二月十六日に河内国南葛城の弘川寺で亡くなった。現在の暦で一一九〇年三月三十日。桜はおそらく咲いていただろう。
では如月の望月の頃、いつも咲いているのか?
そうではない。現在の暦に換算してみると三年に一度、「咲いていたかもしれない」という年がある程度。だからこそ西行は「願はくば…」と歌ったのだ。桜はやはり「弥生」の花である。
(序章、第四章二節、第七章)

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